ペットよりも軽い人の命

 昔から思っていた不合理の一つが、世界には工業先進国の人々に飼われているペットよりも貧しい生活をしている人々が約10億人以上いるであろう事です。数の問題ではありません。犬猫以下の生活をしている人達が大勢いるということです。

 近くの問題で言えば、日本国内のホームレスの人達。約9割のホームレスは仕事をする気はあるけど、仕事が無いと言う状態。「バカの壁」でヒットしてる養老孟司なんかは、ホームレスは嫌な仕事をせずに食っていけるホームレスと言う存在は最高の状態だというが、本当にそう思っているなら自分の財産を全部寄付でもして、自分がホームレスになったら良い。

 話が反れましたが、家の柴犬と猫は毎年予防接種を受けて、水も食事も運動も充分与えられる。テレビなんかで見るペットはひょっとすると私よりも良い生活をしているかも。

 2ヶ月前、家の猫ミーが膀胱結石になり瀕死の状態。痛みに目は朦朧となり、よろよろ。血液検査ではかなりヤバイ状態。尿管から管を通して結石を取り出し、点滴をしても中々回復せず、肛門の回りもべとべとで動物の尊厳も崩された状態でもう確実に死ぬと思ってましたが、これが何とか回復。いや〜正直嬉しかった。

 しかし、一方で世界には予防接種も受けられず、満足に食事も食べられず、衛生的な水も無い中で生活している人々が十億人以上いるんではないでしょうか。うちのマックスとミー以下の生活の人々が。

 日本では、ペットを道具みたいに不用になったら処分する人間がいるみたいだし。親戚から聞いた話では、近くの元教員が、柴犬が自分の思い通りにならない言って処分したというし、どうなってんでしょうね。うちの柴犬マックスもヤンチャな時期がありましたが、2回だけ死ぬほど怒ったら、私が主人だと理解したようです。一を教えたら十を理解する犬が柴犬なのに、それも理解しないような教員が人を教えるなんてチャンチャラおかしいわい。動物相手でも人間相手でも真剣に対峙することが必要なときがあるはず。それを理解してない教員なんて、一体何なんだ。

 何が言いたいかって? 難しい問題ですね。うちの島根の山の中の墓を見ると2歳とか3歳でぼろぼろ死んでますよ。明治時代の話ですが。しかし、それが、その時代の世界の一般的状況だったのでしょう。抗生物質もないし、人の命も軽い面もあったと思います。田植えの時期に子供が熱出しても、田植えが終わってから病院に連れて行こうと考えていたら、死んでしまったと言うこともあったみたい。

 しかし、民主主義とか、何とか、欧米が偉そうなことを言っている現代に十億以上の人間が、犬猫以下の生活をしているのは異常ですよ。ここで何で欧米を批判するかって? そりゃ、欧米が世界中に植民地を作り、人間を虐げ、現在の混乱の原因を作ったことを考えれば、当然でしょう。

 じゃ、この問題で自分は何をするんだって? まだ、分かりません。けど、何かしないと!

2004年9月20日記

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